それから、向こう岸のガダラ人の地にお着きになると、
悪霊につかれた人がふたり墓から出て来て、
イエスに出会った。彼らはひどく狂暴で、だれもその道を通れないほどであった。
すると、見よ、彼らはわめいて言った。
「神の子よ。いったい私たちに何をしようというのです。
まだその時ではないのに、もう私たちを苦しめに来られたのですか。」
ところで、そこからずっと離れた所に、たくさんの豚の群れが飼ってあった。
それで、悪霊どもはイエスに願ってこう言った。
「もし私たちを追い出そうとされるのでしたら、どうか豚の群れの中にやってください。」
イエスは彼らに「行け。」と言われた。すると、彼らは出て行って豚にはいった。
すると、見よ、その群れ全体がどっとがけから湖へ駆け降りて行って、
水におぼれて死んだ。
飼っていた者たちは逃げ出して町に行き、
悪霊につかれた人たちのことなどを残らず知らせた。
すると、見よ、町中の者がイエスに会いに出て来た。
そして、イエスに会うと、どうかこの地方を立ち去ってくださいと願った。