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● 2019年3月3日 「熱心な信仰」
 

すると、その地方のカナン人の女が出て来て、叫び声をあげて言った。
「主よ。ダビデの子よ。私をあわれんでください。
娘が、ひどく悪霊に取りつかれているのです。」
しかし、イエスは彼女に一言もお答えにならなかった。
そこで、弟子たちはみもとに来て、
「あの女を帰してやってください。叫びながらあとについて来るのです。」
と言ってイエスに願った。
しかし、イエスは答えて、
「わたしは、イスラエルの家の滅びた羊以外のところには遣わされていません。」
と言われた。
しかし、その女は来て、イエスの前にひれ伏して、「主よ。私をお助けください。」と言った。
すると、イエスは答えて、
「子どもたちのパンを取り上げて、小犬に投げてやるのはよくないことです。」と言われた。
しかし、女は言った。
「主よ。そのとおりです。ただ、小犬でも主人の食卓から落ちるパンくずはいただきます。」
そのとき、イエスは彼女に答えて言われた。
「ああ、あなたの信仰はりっぱです。その願いどおりになるように。」
すると、彼女の娘はその時から直った。

(マタイ15章 22〜28節)

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マタイ15章に入りますとイエス様のもとに、
パリサイ人や律法学者がやってきて激しい論争を繰り広げました。
この論争によってユダヤの指導者と決定的な対立状態になったため
ユダヤの地を去ってツロとシドンの地へと逃れたのでした。
その途中、悪霊に憑かれた娘を持つ女が
イエス様に願って娘が癒やされた出来事がありました。
結論を言いますと。:28節とあるように娘が悪霊から癒された事より、
母親の信仰の大きさを称賛する出来事と見て
イエス様が私たちに持つべき信仰の手本としてこのところを学んでいきましょう。
 

1. 大きな信仰の第一歩は突き放されても、無視されてもこの方にしか望みがないと知ったなら、叫びつづけ、求め続け、懇願する熱心な信仰です。
 
a. このところに出てきた女はその地方のカナンの女だというのです。
カナンと言うのはイスラエル民族がエジプトから
パレスチナにやって来る前にその地に住んでいた先住民ですが、
その一部は北のツロやシドンのほうにまで住んでいました。
そしてカナン人は旧約時代、神様が皆殺しにせよと命じられながら
殺されずに生き残った民で、神様に敵対し滅ぼされなくてはならない民でした。
又マルコ伝ではこの女はギリシヤ人で
スロフェニキアの生まれであったと書かれていました。
ギリシヤ人とはギリシヤ語を語り、
ギリシヤ文化のもとで生活している人と言う意味があり、
一般的に異邦人を総称してギリシヤ人と呼ばれていました。
とにかくこのギリシヤ人はスロフェニキア生まれで
カナン人の女は神様の祝福を得られない、
神様とイスラエルに敵対する者で憎しみの対象のような存在でした。
過去にイエス様は異邦人の願いを聞かれたことがありました。
マタイ4:24、8:5、8:28異邦人に対する色々な御業をされていました、
色々な事情があったかも知れません。
しかしこの女に対しては実に冷たい目を持って
その願いを聞こうとはしませんでした。
この女に信仰がなかった訳ではありません。
色々なイエス様の御業を聞いたでしょう。
ユダヤ人ばかりでなく異邦の民にまで為された愛と慈しみの御業。
イエス様に期待し、
信仰を持って出て来たのに実にあじけない応答しかなかったのでした。
このイエス様の冷たい仕打ちに対してなした女の態度は、
なおも願い続ける熱心な信仰でした。
詳訳聖書では「うるさいほど一生懸命にー叫んで懇願した」とあります。
 
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